"Unverinnerlicht" 

邦題​「内在しない光

コンセプト|舞台造形|美術|パフォーマンス : 田中奈緒子

パフォーマンス : アリス・ミション

ドラマツルギー : アダム・シチラク

音響協力 : ルカ・フォガグノロ

技術/舞台装置 : トーマス・レーメン

照明技術 : フェリックス・グリム

アシスタント : フィン・カム|マリー・ゴルケ

制作・広報 : ehrliche arbeit- freelance office for culture

私たちの記憶の裏側、隙間、周辺には、何があるのだろうか?

留め置かれないイメージ、内面化されないできごと、感じられなかった感情…。

「心の中にとどめられなかったものたち」で満たされた空間が、舞台上に立ち現れる。わたしたちがつどう「現在」は、過去に

起きた出来事を想い起こす場となり、失われたイメージの海を泳ぐ時となる。わたしたちの意識の暗闇に浮遊する、言葉でつかみとられていない記憶は、計り知れない重みを持った「影」となって現れ出る。意識と無意識の領域の境界線上で、舞台全体を覆う環状のスクリーンが、走馬灯のように回転する。

Unverinnerlicht (ウンフェアインナーリヒト) ― 「内面化できない」という言葉の中には、ひそかに Licht (リヒト)(光)が

かくれている。光のコレオグラフィーによって「思い出されなかったものたち」は否応なく湧きあがり、実体を得て顕れ、

立体的な詩を刻む。世界と共鳴しながらそれを観察する子供の孤独な目。その目を通して見るかのように、あらゆるものは

絶え間ない変化を遂げながら、ゆらぎ、ただよい、めぐりゆく。

 

この作品の中ではスクリーンが空間の中を円を描いて動いている- そう、まさにこの“スク

リーン“(ドイツ語では“キャンバス“を意味する)、画家にとって安定した下地を提供するはずのキャンバス。しかし彼女のキャンバスは踊る。そして見方を変容させる。光が能の面を照らし、喜びや悲しみの表情を与えるように、彼女にとって光は筆なのである。それはパースペクティブによって、描くのだ。(中略) ...彼女は光を担う者として、常に、私たちの視線が、彼女の身体にではなく、私たち自身の想像力それ自体の上に注がれるように、極めて正確に“踊る“。そう、さもなければ私たちはダンスをダンスとして認識することもできないだろう。あるダンスを通して私たちが見るのは、私たちが見ていると考え得るものだけなのである。私たちはその意味で、魔法使いなのだ。田中奈緒子はそれを見せる : 私たちは私たち自身の想像力による魔法使いなのである、ということを。

( 専門誌 TANZ 2015.03 /アーント・ヴェーゼマン )

 

これまでの公演

 

​22.&23.06.2017 // PACT Zollverein, Essen

11.&12.02.2017 // Sophiensaele, Berlin

02.12.2015 // ND’T Performing Arts Festival, Parma, Italy 

29.03.2015 / PACT Zollverein, Essen 

11.,12.,13.&14.02.2015 / SOPHIENSAELE, Berlin 

 

© 2019 Naoko Tanaka